茶農家・茶商の方へカフェ・バイヤーの方はこちら →

お茶の生産量ランキング:2025年産の都道府県別と、抹茶(碾茶)の産地

#お茶の生産量#お茶の産地#抹茶の生産量#碾茶#日本三大銘茶

Omakase Matcha 編集部監修:杉山 貴洸(株式会社meguri 代表取締役)

記事の写真 tea-production-ranking
目次
  1. お茶の生産量ランキング(2025年産・都道府県別)
  2. 2025年産の荒茶の生産量
  3. 統計を読むときの注意
  4. 2020年産の全国順位(直近の全国調査)
  5. 鹿児島県が静岡県を抜いた背景
  6. 面積は静岡、収量は鹿児島
  7. 「お茶の日本一」は指標で変わる
  8. 2026年産の一番茶は静岡県が1位
  9. 抹茶(碾茶)の生産量ランキング
  10. 産地ごとのお茶の特色
  11. 日本三大銘茶とは
  12. 「色は静岡、香りは宇治、味は狭山」
  13. 生産量の上位3県とは別
  14. 生産量の長い推移
  15. 荒茶の生産量と栽培面積
  16. 一番茶が減り、秋冬番茶が増えた
  17. 茶農家は20年で5分の1に
  18. 世界の茶の生産量ランキングと日本

この記事でわかること

  • 2025年産のお茶の生産量の都道府県別ランキング
  • 鹿児島県が静岡県を抜いた年と、2県の違い
  • 抹茶の原料になる碾茶の都道府県別の生産量
  • 日本三大銘茶と、生産量の上位の県との違い
  • 生産量の長い推移と、世界の中での日本の順位

お茶の産地といえば静岡県というイメージがありますが、2024年産から、荒茶の生産量の1位は鹿児島県です。この記事では、農林水産省の作物統計をもとに、2025年産の都道府県別ランキングと、抹茶の原料になる碾茶の産地、日本三大銘茶、生産量の長い推移、世界の中での日本の順位を見ていきます。

お茶の生産量ランキング(2025年産・都道府県別)

2025年産の荒茶の生産量は、1位が鹿児島県の3万トン、2位が静岡県の2万4,100トンでした。この2県で全国の7割強を作っています。

2025年産の荒茶の生産量

順位 都道府県 2025年産 前年比 2024年産
1 鹿児島県 30,000t 111% 27,000t
2 静岡県 24,100t 93% 25,800t
3 三重県 4,860t 97% 5,020t
4 宮崎県 2,880t 109% 2,640t
5 京都府 2,280t 82% 2,780t
6 福岡県 1,850t 112% 1,650t
7 熊本県 1,140t 95% 1,200t
8 埼玉県 921t 110% 838t
― 全国(推計) 75,100t 102% 73,900t

農林水産省「茶をめぐる情勢」のお茶の主産県と生産の特色の表。2025年度の静岡・鹿児島・三重など8府県の栽培面積と荒茶生産量、鹿児島県が統計開始以来初の日本一と書かれている 出典: 農林水産省「茶をめぐる情勢(令和8年10月)」 https://www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/cha/attach/pdf/ocha-201.pdf

統計を読むときの注意

お茶の生産量の数字は、どの統計のどの段階の量かで変わります。

  • 荒茶と生葉: 荒茶(あらちゃ)は、摘んだ生葉を蒸して揉み、乾かした仕上げ前の茶です。生葉から荒茶にすると、重さは約2割(2025年産の主産県の平均で21%)になります。順位を比べるときは荒茶の量で揃えます。
  • 調べている県: 作物統計は6年ごとに全国を調べ、その間の年は主な県だけを調べます。2021〜2025年産は8府県だけの調査で、全国の値は推計です。奈良県や佐賀県などの最新の値は、全国を調べた2020年産です。
  • 統計ごとの違い: 全国茶生産団体連合会の調べでは、2025年産の全国の荒茶は7万3,372トンで、作物統計(7万5,100トン)と少し違います。

2020年産の全国順位(直近の全国調査)

全都道府県を調べた2020年産では、1位静岡県(2万5,200トン)、2位鹿児島県(2万3,900トン)、3位三重県、4位宮崎県、5位京都府、6位福岡県、7位奈良県(1,490トン)、8位佐賀県(1,140トン)でした。次の全国調査の結果がそろうと、8府県以外の県の順位も新しくなります。

鹿児島県が静岡県を抜いた背景

鹿児島県は2024年産で、統計を取り始めてから初めて荒茶の生産量で静岡県を抜きました。2025年産では差が5,900トンに開いています。

面積は静岡、収量は鹿児島

2025年産の栽培面積は、静岡県が1万1,600ヘクタールで1位、鹿児島県は8,040ヘクタールで2位です。鹿児島県は面積あたりの収量が多いため、面積が小さくても生産量で静岡県と並びます。収量の差は、静岡県が1位だった2020年産のころからありました。

静岡県 鹿児島県
栽培面積(2025年) 11,600ha 8,040ha
10aあたりの生葉の収量(2025年産) 1,030kg 1,870kg
1戸あたりの栽培面積(2025年) 1.7ha 4.3ha
乗用型の摘採機の導入割合(2025年度) 96.9% 99.0%

10aあたりの生葉の収量は、鹿児島県が静岡県の約1.8倍です。1戸あたりの栽培面積も、鹿児島県は静岡県の2倍以上あります。### 入れ替わったのは静岡県が減ったため

順位が入れ替わったのは、静岡県の生産量と面積が減ったためです。静岡県の荒茶は2023年産の2万7,200トンから2025年産の2万4,100トンに減り、栽培面積も2024年の1万2,800ヘクタールから2025年の1万1,600ヘクタール(前年の91%)に減りました。鹿児島県は同じ期間に2万6,100トンから3万トンに増えています。

「お茶の日本一」は指標で変わる

どの数字で比べるかによって、日本一の県は変わります。

指標 1位 時点
荒茶の生産量 鹿児島県 2025年産
生葉の収穫量 鹿児島県 2025年産
栽培面積 静岡県 2025年
碾茶(抹茶の原料)の生産量 鹿児島県 2025年産
一番茶の荒茶の生産量 静岡県 2026年産

2026年産の一番茶は静岡県が1位

2026年8月18日に公表された一番茶の統計では、静岡県が1万700トン(44%)で1位に戻り、鹿児島県が9,610トン(40%)でした。主産県(5府県)の一番茶は、天候に恵まれて前年より21%増えています。2026年産の年間の生産量は、2027年2月に公表される予定です。

農林水産省「令和8年産一番茶の摘採面積、生葉収穫量及び荒茶生産量(主産県)」の概要。一番茶の荒茶生産量は2万4,100トンで前年より21%増え、府県別では静岡44%、鹿児島40% 出典: 農林水産省「令和8年産一番茶の摘採面積、生葉収穫量及び荒茶生産量(主産県)」 https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sakumotu/sakkyou_kome/pdf/syukaku_1tya_26.pdf

抹茶(碾茶)の生産量ランキング

抹茶の原料になる碾茶(てんちゃ)の生産量は、鹿児島県が全国の4割強を占めます。国の作物統計は茶の種類別の調査を2017年産から廃止しているため、碾茶の県別は全国茶生産団体連合会の調べを使います。

順位 都道府県 2025年産の碾茶 その県の荒茶に占める割合
1 鹿児島県 2,670t 約9%
2 京都府 989t 約47%
3 静岡県 875t 約4%
4 愛知県 463t 約83%
5 三重県 398t 約8%
6 宮崎県 304t 約10%
― 福岡県 280t 約19%
― 全国 6,278t 約9%

愛知県の資料に載っている府県だけを並べています。載っていない府県の合計は299トンあるため、福岡県の順位は示していません。荒茶に占める割合は、全国茶生産団体連合会の荒茶の量に対する編集部の計算です。

全国の碾茶は2024年産の5,336トンから2025年産の6,278トンへ、約18%増えました。京都府と愛知県は、荒茶の多くを碾茶が占める産地です。なお京都府の独自の統計は、春に摘む「てん茶」と秋に摘む「秋てん茶」を分けて集計していて、全国茶生産団体連合会とは集計の区分が違います。県の数字を引用するときは、どの統計かを書き添えます。碾茶の作り方や品種は、碾茶とは?抹茶の原料の作り方と、煎茶から切り替えるときに要るもので取り上げています。

産地ごとのお茶の特色

主な産地は、それぞれ得意な茶の種類が違います。農林水産省は、2025年度の主産県の特色を次のようにまとめています。

都道府県 主な特色
静岡県 深蒸しの煎茶が中心。碾茶とかぶせ茶は全国3位
鹿児島県 碾茶が全国1位。品種の構成が多様
三重県 玉露とかぶせ茶が全国1位
京都府 玉露と碾茶が全国2位
福岡県 玉露が全国3位
宮崎県 釜炒り茶が全国1位
熊本県 玉緑茶が全国3位
埼玉県 煎茶が中心

全国の荒茶のうち、煎茶は48.1%、碾茶は8.6%です。2025年産の荒茶の値段は、碾茶が1kgあたり8,562円で、煎茶の1,746円の約4.9倍でした。

日本三大銘茶とは

日本三大銘茶は、一般に静岡茶・宇治茶・狭山茶の3つを指します。国などが決めた定義は見当たらず、言い伝えとして広まった呼び名です。

「色は静岡、香りは宇治、味は狭山」

狭山茶の産地の埼玉県は、狭山茶を「日本三大銘茶」として京都(宇治)・静岡と並び称されると紹介しています。狭山茶づくりの歌には「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」という一節があります。

生産量の上位3県とは別

三大銘茶と、生産量の上位3県(鹿児島・静岡・三重)は別のものです。2025年産の荒茶の生産量で、京都府は5位、埼玉県は8位でした。なお宇治茶は、京都・奈良・滋賀・三重の4府県で作られた茶葉を、京都府内の業者が宇治に伝わる製法で仕上げた茶を指します。

生産量の長い推移

日本のお茶の生産量は、1975年をピークに減ってきました。一番茶と茶農家の数も減る一方で、碾茶と、飲料向けの秋冬番茶は増えています。

荒茶の生産量と栽培面積

年 荒茶の生産量 栽培面積
1975年 105,449t(最多) ―
1980年 102,300t 61,000ha(最大)
2004年 100,700t 49,100ha
2010年 85,000t 46,800ha
2020年 69,800t 39,100ha
2025年 75,100t 33,400ha

2025年の荒茶の生産量は、ピークの1975年の7割ほどです。栽培面積はピークの半分ほどになりました。

一番茶が減り、秋冬番茶が増えた

全国茶生産団体連合会の調べでは、一番茶の生産量は2008年の4万682トンから2025年の2万5,213トンに減りました。一方で、ペットボトル飲料などに使う四番茶・秋冬番茶は1万8,475トンから2万2,614トンに増えています。

茶農家は20年で5分の1に

農林業センサスによると、販売するために茶を育てている農家(経営体)は、2005年の3万7,617から2025年の7,726まで減りました(2015年までは販売農家の数、2020年からは個人経営体の数で、数え方が変わっています)。静岡県は1万7,731から3,265へ、鹿児島県は3,072から740へ減っています。

作り手の高齢化と茶園の老化も進んでいます。農林水産省によると、茶の基幹的農業従事者に占める65歳以上の割合は、2010年の55%から2025年の63%に上がりました。樹齢31年以上の茶園も全体の39.4%(2025年度)を占めます。

世界の茶の生産量ランキングと日本

国連食糧農業機関(FAO)の統計では、2024年の日本の茶の生産量は31万9,300トンで、世界11位でした。

順位 国 2024年の生産量
1 中国(本土) 16,260,900t
2 インド 6,156,031t
3 ケニア 2,687,200t
4 スリランカ 1,514,024t
5 トルコ 1,414,000t
11 日本 319,300t

FAOの数字は摘んだままの生葉の重さです。日本の31万9,300トンは、作物統計の2024年産の主産県の生葉の収穫量と同じで、荒茶の7万3,900トンとは比べられません。世界の生産量に占める日本の割合は、生葉で約1%です。量では小さくても、抹茶を含む粉末状の緑茶の輸出は大きく伸びています。輸出の動きは海外の抹茶ブームで、碾茶の値段と輸出はどう変わったかで取り上げています。

株式会社meguriは、シンガポール・タイ・インドネシアのカフェに日本の抹茶を届けるため、碾茶や抹茶を作る各地の生産者からの取引の相談を受け付けています。

参考にした情報

よくある質問

Qお茶の生産量が日本一の都道府県はどこですか?

A荒茶の生産量では鹿児島県です。農林水産省の作物統計によると、2025年産は鹿児島県が3万トン、静岡県が2万4,100トンでした。鹿児島県は2024年産で統計開始以来初めて1位になり、2025年産も1位でした。栽培面積では静岡県が1位です。

Q抹茶の生産量が多い都道府県はどこですか?

A抹茶の原料になる碾茶の生産量で見ると、2025年産は鹿児島県が2,670トンで1位、京都府が989トン、静岡県が875トン、愛知県が463トンと続きます。全国茶生産団体連合会の調べで、全国では6,278トンでした。

Q日本三大銘茶とは何ですか?

A一般に、静岡茶・宇治茶・狭山茶の3つを指します。国などが決めた定義は見当たらず、言い伝えとして広まった呼び名です。生産量の上位3県(鹿児島・静岡・三重)とは別のものです。

Q日本のお茶の生産量は増えていますか、減っていますか?

A長い目で見ると減っています。荒茶の生産量は1975年の約10万5,000トンが最多で、2025年産は7万5,100トンでした。栽培面積も1980年代の6万1,000ヘクタールから3万3,400ヘクタールに減っています。一方で、抹茶の原料になる碾茶の生産量は2014年の約3.2倍に増えました。

Q世界の中で日本のお茶の生産量は何位ですか?

A国連食糧農業機関(FAO)の統計では、2024年の日本の茶の生産量は31万9,300トンで11位でした。1位は中国、2位はインド、3位はケニアです。この数字は摘んだままの生葉の重さで、日本の統計でよく使う荒茶の量とは違います。

この記事の監修者

杉山 貴洸

株式会社meguri 代表取締役

岐阜県出身。UPSIDERで、クレディセゾンと共同で始めた「支払い.com」の1人目の事業担当として立ち上げに加わる。2026年に株式会社meguriを設立。宇治・八女・静岡・鹿児島・宮崎の茶畑と工場、シンガポール・バンコクのカフェを自分の足で回り、抹茶の仕入れと海外のお店への提案を担当している。

プロフィールを見る →

育てたお茶を、海外のカフェへ

買い取り・委託のどちらにも対応し、輸出の手続きは当社が行います。

取引について相談する
WhatsApp