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抹茶かき氷・宇治金時をカフェで出すには:公式レシピの抹茶の量、蜜の濃さ、氷の削り方と1杯の原価

#抹茶かき氷#宇治金時#抹茶蜜#かき氷#カフェメニュー

Omakase Matcha 編集部監修:杉山 貴洸(株式会社meguri 代表取締役)

記事の写真 matcha-kakigori
目次
  1. 抹茶かき氷・宇治金時とは
  2. 宇治金時は京都の郷土料理
  3. かき氷の歴史
  4. 海外のかき氷との違い
  5. 公式レシピの抹茶の量を比べる
  6. 公式レシピの比較
  7. 表から分かること
  8. 1杯の蜜の量
  9. 抹茶蜜の濃さと、練乳・あんこ・白玉の組み合わせ
  10. 甘さは蜜と具の合計で決まる
  11. 抹茶とみつを別々にかける方法
  12. 白玉・アイスを合わせる
  13. 氷の種類と削り方
  14. 角氷より大きな塊の氷
  15. 霜が付く氷は緩めてから
  16. 角氷しかないとき
  17. 薄まる・色が落ちる・溶けるのを防ぐ盛り方
  18. 濃い蜜ほど早く溶ける理由
  19. 蜜は層に分けて、一部は別添えに
  20. 色を落とさない
  21. 蜜の仕込みと保存
  22. 仕込む量は杯数から決める
  23. 保存の目安
  24. 粉の抹茶の保存
  25. 食用氷の決まり:日本・シンガポール・タイ・インドネシア
  26. 日本
  27. シンガポール
  28. タイ
  29. インドネシア
  30. 暑い国の店での出し方
  31. 気温と溶ける速さ
  32. 店でできること(編集部の提案)
  33. メニューの書き方
  34. 合う等級と1杯の抹茶代
  35. 合う等級
  36. 1杯の抹茶代の計算
  37. 試作で比べること

この記事でわかること

  • 宇治金時・抹茶ミルク金時とは何か、海外のかき氷との呼び名の違い
  • 農林水産省と茶の会社の公式レシピで比べた、1杯の抹茶の量と蜜の濃さ
  • 練乳・あんこ・白玉の組み合わせと、甘さの決め方
  • ふわふわに削る氷の扱いと、濃い蜜ほど早く溶ける理由と盛り方
  • 日本・シンガポール・タイ・インドネシアの氷の決まりと、1杯の抹茶代の出し方

抹茶かき氷は、抹茶の緑をそのまま見せられる夏のデザートです。一方で、削った氷はすぐに形が変わり、蜜は氷に吸われて薄まり、暑い国の店では溶ける速さがさらに上がります。農林水産省と茶の会社が公開しているレシピを並べて1杯の抹茶の量を比べ、蜜・具・氷・衛生の決まりまでを、店で出す順に見ていきます。

抹茶かき氷・宇治金時とは

抹茶かき氷は、削った氷に抹茶の蜜(抹茶シロップ)をかけたデザートで、小倉あんをのせたものを宇治金時と呼びます。練乳を足したものを、抹茶ミルク金時と呼ぶ店もあります。

宇治金時は京都の郷土料理

農林水産省の「うちの郷土料理」は、宇治金時を京都府の郷土料理として載せ、かき氷に小倉あんと抹茶シロップをかけた抹茶のスイーツの定番と説明しています。飲食店では通年で売られ、夏に好んで食べられます。白玉やアイス、抹茶ゼリーを盛ってパフェ風にする店も少なくありません。

農林水産省「うちの郷土料理」の宇治金時のページ。かき氷に小倉あんと抹茶シロップをかけた「宇治金時」は抹茶を使ったスイーツの定番で、通年販売されているが夏に好んで食べられること、白玉やアイス、抹茶ゼリーを盛ってパフェ風にする飲食店も少なくないこと、宇治茶を使っていないケースも少なくないことが書かれている 出典: 農林水産省「うちの郷土料理」宇治金時 京都府 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/ujikintoki_kyoto.html

同じページは、宇治金時を出す店は全国に多いものの、宇治茶を使っていないものも少なくないとしています。メニューに「宇治」と書くなら、使う抹茶がどこで仕上げられたものかを仕入れ先に確かめておきます。宇治抹茶の定義は宇治抹茶とはにまとめています。

かき氷の歴史

政府広報オンラインによると、清少納言の『枕草子』に出てくる「けずりひ(削り氷)」が、残っている資料で確かめられる最古のかき氷です。当時は特権階級しか口にできないもので、かき氷が広く食べられるようになったのは、機械で氷を作る技術と氷を削る機械が広まった明治時代以降です。

海外のかき氷との違い

暑い国にも、削った氷のデザートがあります。呼び名と、各国の公的な辞書の定義は次のとおりです。

呼び名 国 公的な辞書の定義
팥빙수(パッピンス) 韓国 氷の塊を細かく削って雪のようにし、煮た小豆や練乳などを入れた食べ物(国立国語院)
น้ำแข็งไส(ナムケンサイ) タイ 氷の塊を削り器にかけて作る、細かいフレーク状の氷(王立学士院)
es serut(エス・スルッ) インドネシア 削った氷にシロップをかけ、果物を添えることが多いお菓子(KBBI:インドネシア語の国の辞書)

パッピンスは、氷に小豆を合わせる点が宇治金時と、練乳を足す点が抹茶ミルク金時と共通しています。店によっては氷そのものに味を付けます。バンコクに10店以上を出す甘味の店Kyo Roll Enの公式メニューでは、抹茶のかき氷の氷を「Matcha & Milk Granita」(抹茶と牛乳の氷)とし、抹茶ソフト・あずき・白玉・黒蜜を合わせています。

公式レシピの抹茶の量を比べる

抹茶をgで書き、何杯分かも分かる公式レシピでは、1杯の抹茶は約1.3〜5gでした。蜜の中の抹茶の割合は約2〜8%で、4倍近い差があります。

公式レシピの比較

出典 抹茶 砂糖 湯・水 何杯分 1杯の抹茶 蜜の中の抹茶の割合
農林水産省「うちの郷土料理」宇治金時(レシピ提供:富澤商店・クオカ) 宇治抹茶5g グラニュー糖100g お湯70ml 4人分(氷約800g) 約1.3g 約2.9%
森半(京都の茶の会社)スタンダード 3〜4g 60g 熱湯50ml 2人分 1.5〜2g 約2.6〜3.5%
森半 本格 5g 30g 熱湯60ml 2人分 2.5g 約5.3%
MAIKO茶ブティック(宇治茶のカフェ) 4g 100g お湯100cc 約2人分 約2g 約2.0%
cotta(製菓材料の通販会社) 10g 上白糖50g 水70ml 約2杯分 約5g 約7.7%
磯田園(茶の会社) 4g 50g お湯50g 記載なし — 約3.8%
iwaki(ガラス食器の会社) 小さじ1 グラニュー糖60g お湯50ml 記載なし — 計算せず
伊藤園 商品の「抹茶グリーンティー」大さじ1 商品に含む 水小さじ1 1人分(氷約100g) 公開なし 計算せず
辻利(片岡物産) 商品の「抹茶ミルク」17g 商品に含む 牛乳50cc 記載なし 公開なし 計算せず

1杯の抹茶と割合は、抹茶・砂糖・湯(1ml=1gとして)の合計から編集部が計算したものです。加熱で減る水は入れていません。

表から分かること

いちばん少ないのは農林水産省のページの宇治金時で、1杯約1.3gです。このレシピは1杯に氷を約200g使い、粒あんと白玉をのせます(4人分で氷約800g、白玉12個)。いちばん多いのはcottaの約5gで、蜜の中の抹茶も約7.7%と濃い配合です。

森半は、スタンダードに稽古用(練習用)の抹茶を、本格に点前用(茶道で客に出す用)の抹茶を使い分けています。本格はスタンダードより砂糖を半分にし、抹茶を増やした配合です。

1杯の蜜の量

蜜を全部使い切る前提で計算すると、1杯の蜜は農林水産省のページの宇治金時で約44g、森半のスタンダードで約57g、cottaで約65gです(編集部の計算)。蜜の基本の作り方、ダマにしない溶かし方、ラテやソーダに使うときの量は抹茶シロップの作り方にまとめています。

抹茶蜜の濃さと、練乳・あんこ・白玉の組み合わせ

練乳やあんこをのせるほど甘さは足されるので、蜜は抹茶の割合を上げて、甘さを控えめにします。どの具を合わせるかで、同じ蜜でも食べたときの抹茶の濃さが変わります。

甘さは蜜と具の合計で決まる

MAIKO茶ブティックは小豆・白玉・練乳を、磯田園は練乳やあんこを、蜜のレシピに合わせて勧めています。日本の決まり(乳及び乳製品の成分規格等に関する命令)では、加糖練乳は牛乳などに砂糖を加えて濃縮したもので、糖分(乳糖を含む)は58.0%以下、乳固形分は28.0%以上と定められています。練乳は甘さとコクを同時に足す具です。

宇治金時を練乳入りの抹茶ミルク金時にするなら、編集部では、蜜は森半の本格のような砂糖の少ない配合を基準にし、練乳の量を量って決めることを勧めます。甘い蜜に練乳とあんこを重ねると、抹茶の苦みが感じにくくなるためです。

抹茶とみつを別々にかける方法

農林水産省の広報誌aff(2017年4月号)の抹茶かき氷は、砂糖のみつと、湯で濃いめに溶いた抹茶を別々に作ります。器に抹茶を敷いて氷を盛り、寒天をのせて、みつと抹茶をかけます。仕上げに練乳やアイスを足してもよいとしています。

抹茶とみつを分けると、甘さと抹茶の濃さを別々に変えられます。練乳を足すメニューと足さないメニューで、抹茶の液は同じものを使い、みつの量だけを変える使い方ができます。

白玉・アイスを合わせる

農林水産省のページの宇治金時は、白玉粉50gで白玉を12個作り、4人分のかき氷にのせます。白玉は冷えると硬くなり、のどに詰まらせない出し方にも気をつけます。粉の違いと出し方は抹茶のお餅・大福・わらび餅に、アイスの抹茶の量は抹茶アイス・抹茶ソフトクリームにまとめています。パフェのように層に盛るなら、抹茶パフェの組み立ても参考になります。

氷の種類と削り方

ふわふわのかき氷は、大きな塊の氷を、透明になるまで少し緩めてから削ります。冷凍庫から出したばかりの硬い氷は、細かい粉のようになります。

角氷より大きな塊の氷

政府広報オンラインで、一般社団法人日本かき氷協会の代表は、製氷機の小さなブロック状の氷は刃の当たり方が一定にならず、粒状に砕けてじゃりじゃりした食感になると説明しています。大きな塊の氷なら、カンナで木を削るように均一な薄さで削れて、ふわふわの食感になります。

霜が付く氷は緩めてから

業務用のかき氷機「初雪」を作る中部コーポレーションの取扱説明書は、霜が付くほど冷えた氷は硬すぎて削るのに向かないとしています。硬い氷では粉のようなかき氷になって綿のようにならず、刃先が傷むこともあるため、必ず透明になるまで待ってから使うよう書いています。

削る前に何℃まで戻すかの数字は、メーカーの公式資料には見つかりませんでした。店では、氷の表面の霜が消えて透明になったのを目で見て削り始めます。氷は冷凍庫から出す時間をずらして、1つずつ使います(編集部の提案)。

角氷しかないとき

店に塊の氷がないときは、角氷用の削り機かブレンダーで砕くことになります。食感は粒が残る方向になるので、蜜を多めにかけて溶けやすくするか、練乳など液体の具でなじませます(編集部の考え方)。水と氷の選び方は水と氷だけで作るアイス抹茶の「水と氷を選ぶ」にまとめています。

薄まる・色が落ちる・溶けるのを防ぐ盛り方

濃い蜜をかけるほど、かき氷は早く溶けます。氷が溶けるのは避けられないので、蜜をかける量と順番で、食べ終わるまでの形と味を決めます。

濃い蜜ほど早く溶ける理由

名古屋市科学館の学芸員の解説によると、砂糖水は0℃では凍らないため、氷に濃いシロップがかかると、氷が溶ける変化が勝ちます。氷は周りの熱を奪って溶けるので、シロップが濃いほど氷はどんどん溶け、かき氷全体の温度は0℃より下がっていきます。器の底にたまる蜜が冷たいのはこのためです。

反対に、シロップが薄いと溶けるのが途中で止まり、最後はあまり冷えていない薄い砂糖水が残ると説明しています。蜜を薄くすると溶けにくくはなりますが、冷たさも下がります。蜜の甘さを決めることは、溶ける速さと冷たさを決めることでもあります。

蜜は層に分けて、一部は別添えに

農林水産省の広報誌のレシピは、器に抹茶を敷いてから氷を盛り、上からかけています。下と上の両方に蜜を置くと、上からだけかけるより、食べ進めたあとも抹茶の味が残りやすくなります(編集部の考え方)。

店では次の工夫が考えられます(編集部の提案)。

  • 器の底に蜜を少し入れ、氷を半分盛って蜜をかけ、残りの氷を盛って仕上げの蜜をかける
  • 蜜の3分の1ほどを小さな器で別添えにし、食べながらかけてもらう
  • 練乳は最後にかけ、抹茶の緑を上から見せる部分を残す

色を落とさない

MAIKO茶ブティックは、蜜をしっかり沸騰させると抹茶の色が悪くなるので、きれいな色を残したいなら加熱は短めにするとしています。抹茶の緑が光と熱で落ちる理由は、抹茶シロップの作り方の「色と香りを保つ保存」にまとめています。仕込んだ蜜は光を通さない容器に入れ、盛ったかき氷を照明の下に置かないようにします。

蜜の仕込みと保存

抹茶の蜜は、1日に出す杯数に合わせて仕込み、長く煮ずに冷やして使います。自家製の蜜を何日置けるかを示した公的な目安は見つかりませんでした。

仕込む量は杯数から決める

1杯に使う蜜の量を決め、その日の予想の杯数をかけて仕込みます。たとえば1杯50gで30杯なら1,500gです。蜜の中の抹茶の割合が決まっていれば、1杯の抹茶は「1杯の蜜のg数 × 抹茶の割合」で出せます(編集部の計算方法)。

保存の目安

MAIKO茶ブティックは、蜜には保存料が入っていないので早めに使い切るとしています。cottaは、日持ちさせたいときはガムシロップで濃いめに作り、使うときに水で薄める方法を紹介しています。編集部では、冷蔵し、作った日時を書き、色・香り・味を作りたてと並べて比べたうえで、店で使える日数を決めることを勧めます。砂糖の量と傷みやすさの関係は抹茶シロップの作り方にあります。

粉の抹茶の保存

蜜にする前の抹茶は、開けてから使い切るまでの日数で袋の大きさを選びます。暑い国での保管と、開封後の目安は抹茶の賞味期限にまとめています。

食用氷の決まり:日本・シンガポール・タイ・インドネシア

どの国でも、かき氷に使う氷は食品として扱い、飲める水から作られた氷を使います。削る機械と、氷をすくう道具の扱いにも決まりや指針があります。

日本

日本の食品の規格基準では、氷雪(食べるための氷)は、大腸菌群が陰性で、融かした水1mlあたりの細菌数が100以下でなければなりません。氷を作る原水は、食品製造用水と定められています。

消費者庁「食品別の規格基準について」の氷雪の項。氷雪は大腸菌群が陰性で、融解水1ml中の細菌数が100以下でなければならないこと、氷雪の製造に使用する原水は食品製造用水でなければならないことが書かれている 出典: 消費者庁「食品別の規格基準について」氷雪 https://www.caa.go.jp/policies/policy/standards_evaluation/other/category/assets/000832225.pdf

食品衛生法施行令は、飲食店営業を「食品を調理し、又は設備を設けて客に飲食させる営業」と定めています。かき氷を出すときに要る営業の許可は、店のある地域の保健所で確かめます。

シンガポール

シンガポール食品庁(SFA)の製氷機と氷の扱いの指針(2019年5月更新)は、氷を調理済みの食品と同じに扱い、素手で触らず、清潔なスコップを使うよう求めています。スコップは氷の保管庫に入れっぱなしにせず、保管庫に瓶・缶・紙パックの牛乳などを入れないこと、製氷機の整備は年2回以上行うことも書かれています。店で使う水は、水道本管につながった蛇口の水と定められています(食品衛生規則第20条)。

タイ

タイは2025年に保健省告示第463号「食用氷」を出し、それまでの第78号などを廃止しました。官報に載った翌日の2025年12月12日から施行されています。食べる氷と、その原料の水は、密封容器入りの飲料水の基準に合い、汚れや異物が入っていないことと定めています。包装された食用氷には「食用氷(น้ำแข็งใช้รับประทาน)」と表示します。

インドネシア

インドネシアの保健省令2023年第2号の添付書類は、調理した食品を出す店で使う氷の原料を、飲用水の水質の水としています。この省令は2026年の保健省令第3号で一部が廃止されましたが、インドネシア会計検査院(BPK)の法令データベースによると、添付書類は廃止の対象から外されています。店の許可の手続きは、地域の保健当局で確かめます。

暑い国の店での出し方

暑い国では、盛ってから客の手に届くまでの時間をできるだけ短くし、溶けたあとの味も設計しておきます。シンガポールの月平均気温は26.8〜28.6℃、バンコクの年平均気温は28.9℃で、1年を通して気温が高い場所です。

気温と溶ける速さ

シンガポール気象局によると、シンガポールの月平均気温は最も高い5月で28.6℃、最も低い12月・1月でも26.8℃です。タイ気象局の1991〜2020年の平年値では、バンコクの年平均気温は28.9℃で、4月の最高気温の平均は35.7℃です。テラス席や冷房の弱い店では、溶ける速さが上がります。

店でできること(編集部の提案)

  • 器を冷蔵庫で冷やしておき、削った氷が器に触れたところから溶けるのを遅らせる
  • 具(あんこ・白玉・アイス)を先に器の横に並べ、削り始めたら一気に仕上げる
  • 削り機は注文の入る場所の近くに置き、席まで運ぶ距離を短くする
  • テイクアウトは、蜜と練乳を別の容器に入れて渡す

器の底にたまった液も、最後まで食べやすい甘さにしておきます(編集部の考え方)。名古屋市科学館の解説のとおり、蜜が濃いほど底の液は冷たく甘くなります。抹茶をアイスで出す形は抹茶フロートにもまとめています。

メニューの書き方

メニューに「Uji Kintoki」と書く場合、日本語を知らない客には中身が伝わりません。英語では「Matcha shaved ice with red bean」のように、氷・抹茶・小豆・練乳・白玉と、中に入っているものを並べて書きます(編集部の提案)。牛乳を使う練乳やアイスをのせる場合は、乳を含むことも書いておきます。

合う等級と1杯の抹茶代

蜜にする抹茶は、苦みの出方を見ながら等級を選び、1杯の抹茶代は「1kgあたりの仕入れ値 ÷ 1,000 × 1杯のg数」で出します。値段は等級・産地・仕入れ量で変わるので、自分の店の仕入れ値で計算します。

合う等級

森半は、甘めのスタンダードに稽古用の抹茶を、砂糖を減らした本格に点前用の抹茶を使っています。編集部では、砂糖や練乳が多いメニューほど等級の差は分かりにくく、砂糖の少ない蜜ほど差が出やすいと考えます。練乳をのせるメニューと、抹茶と蜜だけのメニューで等級を変えて試作し、同じ氷で食べ比べると差が分かります(編集部の考え方)。等級の違いは抹茶のグレードの違いに、産地の違いは抹茶の産地にあります。

1杯の抹茶代の計算

1杯の抹茶代は「1kgあたりの仕入れ値 ÷ 1,000 × 1杯の抹茶のg数」で出せます。公式レシピの1杯の抹茶は次のとおりです(編集部の計算)。

レシピ 1杯の抹茶
農林水産省「うちの郷土料理」宇治金時 約1.3g
森半 スタンダード 1.5〜2g
MAIKO茶ブティック 約2g
森半 本格 2.5g
cotta 約5g

たとえば1杯2gの店なら、抹茶代は「1kgあたりの仕入れ値 ÷ 1,000 × 2」です。蜜を作り置きして余った分や、仕上げにふる抹茶もg数に足します。これに砂糖、あんこ、練乳、白玉粉、氷の代金を加えたものが1杯の材料費です。抹茶の1kgあたりの値段がどう決まるかは抹茶の値段はどう決まるのかにまとめています。

試作で比べること

蜜の配合を2〜3種類作り、同じ氷・同じ具で並べて、食べ始めと溶けたあとの両方で抹茶の濃さを比べます。Omakase Matchaは、サンプルを3種類用意しています。

参考にした情報

よくある質問

Q抹茶かき氷1杯に、抹茶は何g使いますか?

A抹茶をgで書き、何杯分かも分かる公式レシピでは、1杯あたり約1.3〜5gでした。農林水産省「うちの郷土料理」の宇治金時は4人分で抹茶5g(1杯約1.3g)、森半のスタンダードは2人分で3〜4g、本格は2人分で5g、製菓材料の会社cottaは約2杯分で10gです。1杯あたりの量は編集部の計算です。

Q宇治金時と抹茶ミルク金時の違いは何ですか?

A農林水産省「うちの郷土料理」は、宇治金時を、かき氷に小倉あんと抹茶シロップをかけたものとしています。練乳(加糖練乳)を足したものを、抹茶ミルク金時などと呼ぶ店もあります。日本の決まりでは、加糖練乳は牛乳などに砂糖を加えて濃縮したもので、糖分は58.0%以下と定められています。

Q抹茶蜜をかけると、かき氷がすぐ溶けるのはなぜですか?

A名古屋市科学館の解説によると、砂糖水は0℃では凍らないため、かき氷のシロップが濃いと氷がどんどん溶け、そのぶん全体の温度は0℃より下がっていきます。シロップが薄いと溶けるのが途中で止まります。濃い蜜を一度に全部かけず、層に分けたり別添えにしたりすると、溶ける速さを調整できます。

Qふわふわのかき氷にするには、氷をどう扱えばよいですか?

A業務用のかき氷機の取扱説明書は、霜が付くほど冷えた氷は硬すぎて削るのに向かず、透明になるまで待ってから使うよう書いています。硬い氷では粉のようなかき氷になります。日本かき氷協会の代表は、小さな角氷はじゃりじゃりした食感になり、大きな塊の氷は均一な薄さで削れてふわふわになると説明しています。

Qシンガポールやタイの店で使う氷に決まりはありますか?

Aあります。シンガポール食品庁(SFA)の指針は、氷を調理済みの食品と同じに扱い、素手で触らず清潔なスコップを使うよう求めています。タイは保健省告示第463号(2025年12月12日施行)で、食べる氷と原料の水は密封容器入りの飲料水の基準に合うことなどを定めています。日本では、氷雪は大腸菌群が陰性で、融かした水1mlあたりの細菌数が100以下と決められています。

この記事の監修者

杉山 貴洸

株式会社meguri 代表取締役

岐阜県出身。UPSIDERで、クレディセゾンと共同で始めた「支払い.com」の1人目の事業担当として立ち上げに加わる。2026年に株式会社meguriを設立。宇治・八女・静岡・鹿児島・宮崎の茶畑と工場、シンガポール・バンコクのカフェを自分の足で回り、抹茶の仕入れと海外のお店への提案を担当している。

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記事の写真 matcha-pudding
抹茶プリンの作り方:ゼラチン・寒天・焼きプリンの違い、公式レシピの抹茶の量、カフェでの日持ち
記事の写真 indonesia-import
インドネシアに抹茶を輸入するには:BPOMの流通許可・輸入許可・ハラール認証・関税の手順
記事の写真 matcha-powder-indonesia
インドネシアのカフェが業務用の抹茶パウダーを仕入れる方法:3つの買い方と、BPOM番号・ハラール・税の違い
記事の写真 matcha-bread
抹茶パン・クロワッサンを店で焼くには:公式レシピの抹茶の量、発酵への影響、焼き色と日持ち
記事の写真 matcha-mochi
抹茶のお餅・大福・わらび餅をカフェで出すには:粉の違い、抹茶の量、硬くなる理由と、のどに詰まらせない出し方
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抹茶クッキーをカフェで焼いて売るには:公式レシピの抹茶の量、緑を残す焼き方、日持ちと個包装の表示
記事の写真 thai-green-tea-latte
タイの緑茶ミルク(ชาเขียวนมเย็น)と抹茶ラテの違い:原料・色・甘さ・作り方を比べ、カフェの抹茶版の配合まで
記事の写真 hojicha-latte
ほうじ茶ラテの作り方:パウダーと茶葉の配合、アイスの薄まり方、仕込みと1杯の原価(カフェ向け)
記事の写真 organic-matcha-buying
オーガニック抹茶(有機抹茶)の仕入れ方:有機JASの認証書の見方と、シンガポール・タイ・インドネシアで「organic」と書く条件
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抹茶の分析証明書(COA)の読み方:水分・菌・残留農薬・放射性物質の項目と、シンガポール・タイの基準との照らし方
記事の写真 matcha-shipping
抹茶を日本からシンガポール・タイへ送る方法:EMS・航空便・船便の違いと、温度・湿気・届いたときの確認
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抹茶チーズケーキをカフェで出すには:ベイクド・バスク・レアの配合と抹茶の量、色、日持ち
記事の写真 matcha-smoothie
抹茶スムージーの作り方:公式レシピの配合、果物の組み合わせ、プロテイン・衛生・糖分表示(カフェ向け)
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ハラール抹茶とは:MUIS・JAKIM・CICOTが認める認証と、カフェが仕入れで確かめること
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抹茶カフェ・抹茶スタンドを始めるには:シンガポールとタイの営業許可、設備、メニュー、抹茶の仕入れ量
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抹茶ティラミスをカフェのメニューにするには:公式レシピの抹茶の量、生卵の扱い、日持ちと1個の原価
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抹茶ミルクティー・抹茶タピオカ(ボバ)の作り方:業務用の配合比較、タピオカの茹で方と保持、甘さの表示と1杯の原価(カフェ向け)
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抹茶の品質の見分け方:色・香り・味・粉の細かさと、カフェでサンプルを比べる手順
記事の写真 matcha-ice-cream
抹茶アイス・抹茶ソフトクリームをカフェで出すには:公式レシピの抹茶の量、混ぜ方、機械の洗浄と1食の原価
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抹茶フラッペの作り方:公式レシピの配合比較、氷の量、甘さの表示と1杯の原価(カフェ向け)
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抹茶コールドフォームの作り方:公式レシピの配合比較、ダマにしない混ぜ方、道具と仕込みの目安(カフェ向け)
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ダーティー抹茶(抹茶×エスプレッソ)の作り方:公式レシピの配合比較、層の作り方、1杯のカフェインと原価(カフェ向け)
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タイのカフェが業務用の抹茶パウダーを仕入れる方法:3つの買い方と、食品登録番号・VAT・保管の違い
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抹茶の値段はどう決まるのか:碾茶・石臼・茶期の費用と、輸出単価から1杯の原価まで
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タイに抹茶を輸入するには:タイFDAの輸入許可・食品登録・関税割当・VATの手順
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シンガポールのカフェが業務用の抹茶パウダーを仕入れる方法:3つの買い方と、書類・GST・保管の違い
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抹茶をプライベートブランドで作るには:OEMとの違い、進め方、仕様・包装・ラベルで決めること
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ホット抹茶ラテの作り方:老舗とメーカーの配合比較、抹茶の溶き方、ミルクの温度と泡立て、1杯の原価(カフェ向け)
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抹茶碗(茶碗)の選び方:形・大きさ・焼き物・片口の違いと、カフェで使うときの手入れと安全規格
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抹茶レモネード・トニック・ソーダの作り方:公式レシピの配合比較、色と分離の理由、1杯の原価(カフェ向け)
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お菓子に使う抹茶の選び方:公式レシピの配合比較、色が変わる理由、1台の原価(カフェ向け)
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茶筅(ちゃせん)とは:産地と種類、使う前の準備・洗い方・乾かし方、くせ直しと替え時、カフェでの使い方
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玄米茶とは:原料の茶葉と米、抹茶入り玄米茶、抹茶・ほうじ茶との違いとカフェイン、パウダーとラテ、カフェの仕入れで確かめること
記事の写真 hojicha
ほうじ茶とは:原料と焙じ方、抹茶との違い・カフェイン、パウダーとほうじ茶ラテの配合、カフェの仕入れで確かめること
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抹茶のカフェインはどれくらい?薄茶・ラテ・濃茶の1杯を計算し、コーヒー・紅茶・玉露と比べる
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抹茶と緑茶(煎茶)の違い:育て方・作り方・成分・1杯のカフェインと値段を比べ、カフェでの使い分けまで
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Pure matcha(ピュア抹茶)とは:抹茶100%の粉とラテミックスの違い、表示の見方と本物の確かめ方
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抹茶シロップの作り方:8つの公式レシピの配合比較、色を保つ保存、1杯の量と原価(カフェ向け)
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抹茶に鉛は含まれるのか:重金属が入る理由、国ごとの基準値、仕入れで確かめる検査書類
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ストロベリー抹茶ラテの作り方:いちごピューレ・層の作り方・配合の比較と1杯の原価(カフェ向け)
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アイス抹茶ラテの作り方:老舗の配合比較、ダマを防ぐ溶かし方、2層の注ぎ方と作り置きの目安
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鹿児島の抹茶とは:碾茶の生産量が日本一になった経緯、産地・品種、宇治との違いと買うときの確かめ方
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静岡の抹茶とは:碾茶の生産量・煎茶からの切り替え・産地と、海外で買うときの確かめ方
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西尾の抹茶とは:愛知県の碾茶の産地、商標の条件、宇治・鹿児島との違いと、海外で買うときの確かめ方
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抹茶の賞味期限はどれくらい?開封前・開封後の目安と、暑い国での保存・仕入れ量の決め方
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抹茶を卸で仕入れる方法:仕入れ先の種類・最低ロット・見積もりで確かめること
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八女抹茶とは:八女茶・八女伝統本玉露との関係、生産量、宇治との違いと、海外で買うときの確かめ方
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宇治抹茶とは:定義・作られている場所・ほかの産地との違いと、海外で買うときの確かめ方
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抹茶は今も足りないのか:値上がりの理由と、カフェが仕入れでできること
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抹茶の点て方:量・湯温・茶筅の動かし方と、カフェで毎日点てる手順
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カフェの抹茶ラテに使う抹茶の選び方:等級・配合・1杯の原価
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オーツミルクの抹茶ラテ:牛乳との違い・公式レシピの配合・合う抹茶の選び方
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シンガポールに抹茶を輸入するには:SFAの登録・輸入許可・GST・英語ラベルの手順
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抹茶のグレードの違い:セレモニアル・ラテ・カリナリーを茶期・挽き方・値段で比べ、メニュー別に選ぶ
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